【日本のマチュピチュ】 中津川市の山城「苗木城」

晋遊舎発行の「日本の城ベストランキング100」山城ベスト10で堂々の1位!
お城情報発信サイト大手の「城びと」でも6位!と大健闘しているのが中津川市の苗木城です。
日本にはいくつか「日本のマチュピチュ」「岐阜のマチュピチュ」と名高い山城がありますが、ここ苗木城はその代表格のひとつ。

山城とは?

ざっくり言うと、文字通り山にあるお城です(そのまんま)。
ついでに書くと名古屋城のように平らな場所にあると平城、江戸城だと中間の平山城となります。
「日本のマチュピチュ」といえば竹田城が有名ですが、どうしても「街道を見下ろせる」「攻め込まれても守りやすい」となると山の上が選ばれやすいので実は意外と各地に点在しています。
最近だと大河ドラマ麒麟がくるで改めて注目されている岐阜城も運がいいと雲海を貫く姿を見せてくれます

下は苗木城西側の城山大橋からの写真。
大岩に囲まれてまるで要塞のよう。

苗木城の特徴

苗木城といえば大岩 + 石垣の組み合わせ。

この地域は各地の山にゴロゴロと大きな岩があります。
その大岩に石垣を組み合わせて利用したのが苗木城
「日本のマチュピチュ」として苗木城を象徴するこの大矢倉も真ん中に大岩がどーんと。
石垣に詳しくなると中央の大岩を境に左があれで右がそれと名前まで浮かぶようになります。
この写真撮影位置から向かって右には苗木城のパンフレットがあり、そちらで答え合わせもできます(任意)。

時代の異なる石垣

上記で少し触れましたが、苗木城は複数の時代の違う石垣が使われています
お城というのは歴史が長いほど石垣の技術の進化を経験するため新しい石垣の組み方が生まれると随時付け足され、以前からある石垣はそのまま残ります。
↑の大矢倉の左右が違うのはそういう事情によります。
本丸側に至っては3種類(細かい事を言えば昭和期の改修で一部近代の組み方をしてる写真右下含めた計4種類)。
日本のマチュピチュ!という分かりやすいイメージで引き寄せつつ、慣れてくると石垣の種類にも詳しくなれる苗木城。

麓の苗木遠山資料館では360度から眺められて写真撮影もOKなジオラマがあるので是非堪能しましょう。
こうして見ても本当に大岩が上手い具合に固まってます。
どうしてこうなったかはいつかブラタモリが解説してくれるはず(希望)。

頂上からの絶景!

苗木城といえば、ここ!
360度の絶景!
石垣を撮りたい場合は真昼だと石垣が日陰になることもありますが、ここは時間不問。
どっちを向いても絵になる写真が撮れます。

10月の朝方でこんな感じ。
苗木城の雲海は有名なようで、平日であっても雨上がりの明け方は十中八九大きなカメラを構えた方々が集まります。
狙うなら06:00には山頂にいるくらいの勢いで。

所要時間は?

苗木遠山資料館から頂上まではまっすぐ行って約15分。
ざっくりぐるっと観るだけなら休憩入れて1時間。
じっくり観ると朝から日没まで…。
特に最近は整備も進んでコアな場所まで歩く事も可能なので、その気になれば麓の遠山資料館含めて普通に1日潰せます(経験あり)。

苗木城は「このお城のお姫さまが織田信長の養女として武田信玄の息子の正室になった」「氷餅を保存した風穴(最近整備されて行きやすくなりました)」等々、現地でも資料でも漁ればキリがないほどなので本当にコアな人は1日では足りません。

お城の案内をしていただけるボランティアガイドさんも9人以下なら500円と破格です。
そちらでもかなり本格的なお話が聞けます。
僕も一度お願いしましたが、本には載ってないレベルの話がホイホイ出てくる…。

「気軽にダイレクトに触れられる戦国時代」が苗木城。
春には麓のさくら公園で満開の桜が、秋には紅葉、冬には石垣と積雪…と1年を通して色んな表情を見せてくれる苗木城です。

アクセス

住所: 岐阜県中津川市苗木
TEL:0573-66-8181(苗木遠山資料館)
駐車場:あり
公式HP : http://naegi-toyama.n-muse.jp/ (苗木遠山資料館)